はじめに
1〜9歳までの子供の死亡原因は、実は不慮の事故がほとんど。しかも、悲しいことに家庭内での事故が多いです。誤嚥で食べ物が喉につまって窒息し、気管支炎や肺炎を起こすおそれがあります。そして最悪、死に至ることも。
大切な子供を守るために親が今日からできることをまとめました。毎日の食事で気をつけてあげたいですね。
誤嚥とは
誤嚥とは何らかの理由で食べ物が誤って咽頭や気管に入ってしまうことです。子供は喉が小さくて狭く、咳をする力も弱いので、大人のように気管に入りかけた食べ物を咳で押し返すことが難しく、喉につまりやすいのです。
「誤飲」との違いは何?
「誤飲」は、食べ物以外の、本来飲みこまない物(電池やコイン、洗剤、おもちゃ等)を誤って飲みこんでしまうことだにゃ
注意する食べ物
誤嚥しやすく、食べる時には十分注意すべき食べ物があります。これを知っておくと便利。
丸くつるっとしたもの
丸くてつるっとした食べ物には注意しましょう。保育園や幼稚園などでも、事故になるのはこれらの食材が多いです。
具体例…プチトマト、ぶどう、ソーセージ、こんにゃく、うずらの卵、白玉団子、さくらんぼ、等
→対処法
丸のままでなく、4等分にカットする。何個も一気に頬張らせない。
プチトマトはお弁当にのおかずの定番だと思いますが、入れる時はカットを忘れずに!
固いもの
固すぎる食べ物には注意しましょう。
具体例…大豆、ピーナッツ等
→対処法
固くて噛み砕く必要のある食べ物(豆やナッツ類)は奥歯が生えそろった5歳頃まで食べさせません。
また、楽しい節分の豆まきですが、保育園や幼稚園などでも毎年のように誤嚥の事件が起こっています。
個包装の袋を開封せずにそのまままくなどして、子供が拾って口にしないよう注意します。
個包装でない場合は、豆まき後の掃除を徹底するようにしましょう。
豆やナッツってとても美味しいけど、大きくなるまで少しの我慢だね
くっつきやすいもの
口の中にくっつきやすい食べ物には注意しましょう。上あごや喉にはりつきやすいです。
具体例…焼きのり、ワカメ、もなか、きゅうりなどの生野菜、さつまいも等
→対処法
小さめにカットしてあげましょう。少し面倒ですが、カットは愛のひと手間です。
さつまいもなど、甘くて美味しいと子供はつい一気に頬張りがちなので注意しましょう。
予防のために
誤嚥の予防になる行動をあげていきます。ちょっとしたことで予防できます。
水分をとる
水分を摂ってから食べましょう。食事の前に喉を潤すと詰まりにくくなります。
おやつや食事の際には必ず一緒にお茶やお水を準備しておきましょう。
食事中も、適宜水分をとるようにします。
ただし、食べ物を飲み込む前に水分をとると、食べ物を噛まずに流し込む癖がついてしまうので避けましょう。消化に悪いです。
▼パンを手づかみ食べしている様子です。際限なく口に突っ込みがちなので注意します。
集中する
食事の前は「いただきます」・食べ終えたら「ごちそうさま」と手を合わせて言いましょう。
食事の開始と終了をはっきりさせ、けじめをつけさせます。
テレビや動画を観ながら食べるのはやめ、食べることに集中しましょう。おもちゃなどで遊びながら食べません。歩き回ったり走り回ったり、仰向けに寝て食べないようにします。しっかり姿勢を正して食べさせます。
特に、飲み込む時に頭が後ろにのけぞった姿勢になると、誤嚥のリスクが高まります。 背中はまっすぐに座り、うつむき加減でアゴを引いた姿勢で食べさせます。
大人が急いでいるからと立ってせわしなく食べたり、食事中に何度も立ち上がったり、スマホを触ったりすると子供もやはり真似をします。
親御さんはやることが多く忙しいとは思いますが、食事の時間はなるべく席について良いお手本となりましょう。
親もつい、ごそごそ立ったりスマホを触りがち!耳が痛いよ
また、楽しく食事をするのはもちろん良いですが、食事中に驚かせたり、笑わせたり(爆笑)しないように気をつけましょう。食事中に声を出すと、誤嚥リスクが高まってしまいます。
よく噛む
丸飲みせずに、よく噛んで食べさせます。かむと栄養も吸収しやすく脳の発達にも良いので、小さい頃からクセ付けてあげます。「カミカミ、モグモグ~」など言って大人が口を大きく動かしてお手本を見せながら、声掛けを。
ひと口は大きくせず、口の中に物を詰め込み過ぎないように注意しましょう。小さい頃は自分の口の大きさ(容量)が分かっていないので、どうしても詰め込みがち。側について、子供をよく見守りながら食べます。
たまに、詰め込みすぎてハムスターのようになっちゃってる子いるよね
ほっぺが膨らんで可愛いけど、人間には危険な行為だにゃ
おわりに
家庭内での事故の中でも多い、誤嚥。
今回は、恐ろしい誤嚥リスクを避ける行動をあげました。
毎日の習慣に取り入れて、大切なお子様を守ってあげて下さいね。
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